【人間ドックQ&A】HbA1cが高いと言われた。現役ナースが教える「数値の意味」と「今すぐやること」🌸
✍️ 執筆:もも(看護師・保健師歴10年以上/健診センター勤務3年) ▶ プロフィール
皆さん、こんにちは!ももです🍑
今日は「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」のお話です。
健診センターで働いていて、私が一番もどかしく感じるのが、この数値なんです。
血圧やコレステロールと違って、HbA1cが少し高くても、「ふーん」とあまり気にされない方がとても多いんです。自覚症状がないので、「痛くもかゆくもないし、まあいいか」となってしまう。
でも、HbA1cほど「今のうちに気づけてよかった」と思える数値はありません。今日は、その理由をちゃんとお伝えしますね🌸
🩸 HbA1cって、そもそも何?
「血糖値」は聞いたことがあっても、「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」は健診で初めて見た、という方も多いと思います。
まずは、この2つの違いから説明します。
| 血糖値 | HbA1c | |
|---|---|---|
| 何を測る? | 今この瞬間の血液中の糖の量 | 過去1〜2ヶ月の血糖の「平均値」 |
| 特徴 | 食事・時間で変わりやすい | 直前の食事に左右されない |
| 例えると… | 今日の天気 | 先月〜今月の「平均気温」 |
HbA1cは"ごまかしが効かない数値"、と私は患者さんによくお伝えします。
血糖値は「健診前日から食事を控えた」「緊張していた」などで多少ブレますが、HbA1cは過去1〜2ヶ月の生活がそのまま反映されます。
健診前だけ気をつけても、数値には出ません。逆に、毎日の積み重ねが正直に出る数値とも言えます。

📊 数値の見方(基準値と意味)
| HbA1c | 判定 | 意味 |
|---|---|---|
| 5.5%以下 | 正常 | 問題なし |
| 5.6〜5.9% | 正常高値 ⚠️ | 生活習慣を見直すタイミング |
| 6.0〜6.4% | 境界型(糖尿病予備群)🚨 | 要生活改善・要経過観察 |
| 6.5%以上 | 糖尿病型 🏥 | 医療機関での精密検査が必要 |
💡 健診センターで毎日感じること
「5.8%です。少し高めですね」とお伝えしても、多くの方は「あ、そうですか」と、わりとあっさりした反応をされます。痛くもかゆくもないので、無理もありません。
でも私は、5.8%で気づいた方は本当にラッキーだと思っています。
なぜかというと——健診センターで長く働いていると、こんな方を多く見てきました。
「5年前から5.9%だったのに、毎年『要注意』を見て見ぬふりをしていた結果、気づいたら6.8%になっていた」
「自覚症状がないから薬も飲まず放置していて、入院するほどコントロールが悪くなって、やっと事の重大さに気づいた」
高血糖はじわじわ進みます。自覚症状がほぼないので、数値だけが「体からのサイン」です。
だから私は声を大にして言いたい。「引っかかった今が、一番いいタイミング」だと。
🌿 「糖尿病予備群」は「糖尿病」ではありません
HbA1c6.0〜6.4%の「境界型」は、今すぐ薬を飲む段階ではありません。
この段階で生活習慣を整えると、正常値に戻ることができるんです。
これは数値が6.5%を超えてしまうと、なかなか薬なしでは難しくなります。境界型の今こそ、最大のチャンスです🌸

⚠️ 「どうせ大丈夫」が一番こわい
指導の現場で私がよくお伝えする数字があります。
「年間約3000人の方が、糖尿病が原因で足を切断しています」
糖尿病が進行すると、足の血管や神経がじわじわとダメージを受けます。感覚が鈍くなって傷に気づけず、気づいたときには壊疽(えそ)になっていることがある。
足を切断することになった方たちの多くが、「10年前、20年前に数値が引っかかっていた」という方たちです。
こう言うと「大げさな」と思う方もいるかもしれません。でも私は健診センターで毎日数値と向き合っているからこそ、「今の5.8%」と「10年後の足」がつながって見えるんです。
怖がらせたいわけじゃなくて、今動けば絶対に防げると伝えたいから書きました。
✅ 今日からやってほしい3つのこと
むずかしいことは書きません。私が現場で「これだけやってください」とお伝えしていることです。
① 食べる順番を変える
食事の最初に野菜・きのこ・海藻から食べる(ベジファースト)。
ご飯やパンを先に食べると血糖値が急上昇しますが、食物繊維が先にあると「壁」になってくれて、血糖の上がり方がゆるやかになります。お金もかからない、一番手軽な対策です。
② 食後20〜30分以内に歩く
食後のお散歩が血糖値を下げるのに一番効果的です。激しい運動でなくていい。**「食器を片付けたら少し外に出る」**くらいのハードルで十分です🚶♀️
③ 甘い飲み物をやめる
ジュース・スポーツドリンク・缶コーヒー(加糖)は、食事よりも血糖値を急上昇させます。飲み物はお茶か水に変えるだけで、かなり違います。

ももからのメッセージ🍑
糖尿病の本当に怖いところは、症状が出てからでは遅いということです。
痛くもかゆくもないまま何年も進んで、ある日「足の小指を切断することになった」「目が見えにくくなって、調べたら糖尿病網膜症で失明寸前だった」——そうやって、取り返しのつかなくなった状態で初めて事の重大さに気づく方を、私は見てきました。
そこまで進んでしまうと、もう元には戻せません。でも、今「高め」の段階なら、まだいくらでも引き返せます。
だから今、この記事を読んでいるあなたには伝えたい。
「高め」で気づいた今日が、人生のターニングポイントになれます。
大きく変えなくていい。食後にちょっと歩いて、ジュースをお茶に変えて、野菜から食べる。それだけで体は応えてくれます🌸
数値は必ず改善できます。今日の小さな一歩が、10年後の自分を守ります。
※当ブログの情報は一般的な情報提供を目的としており、医療行為・個別の診断に代わるものではありません。気になる症状や検査結果については、必ず医療機関にご相談ください。
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