【人間ドックQ&A】心電図で「異常あり」と言われた。何が起きているの?現役ナースが検査の意味をやさしく解説🌸
✍️ 執筆:もも(看護師・保健師歴10年以上/健診センター勤務3年) ▶ プロフィール
皆さん、こんにちは!ももです🍑
「要経過観察って書かれてたんですけど、放置でいいんですか?このまま悪くなることってありますか?」
「今まではずっと異常なしだったのに、今年初めて引っかかりました。なんで急に?また正常に戻せますか?」
健診センターで結果をお渡しするとき、こんな質問をよく受けます。心臓のことだから余計に不安になりますよね。
今日は心電図の「異常」が実際にどういう意味なのか、わかりやすくお伝えします。
💓 心電図って何を調べているの?
心臓は、電気信号を使ってリズムよく動いています。心電図検査は、その電気の流れをグラフに記録する検査です。
健診で行うのは「安静時12誘導心電図」。両手足と胸に電極を10個つけて、横になって約1〜2分で終わります。痛みはまったくありません。
心電図でわかることはこちらです。
| 確認できること | 具体例 |
|---|---|
| 心拍のリズム | 不整脈・頻脈・徐脈 |
| 電気の伝わり方 | 心ブロック・WPW症候群 |
| 心臓の負荷 | 心肥大・右心負荷 |
| 心臓への血流 | ST変化(狭心症・心筋梗塞の痕跡) |

📋 結果に書かれる「所見」の代表例
心電図の結果用紙に書かれやすい言葉と、その意味を説明します。
洞性不整脈
心拍数が呼吸に合わせて少し変化している状態。健康な人、特に若い人や運動をよくする人に多く見られる、正常範囲の変動です。問題ありません。
期外収縮(上室性・心室性)
心臓が「ドキッ」と一拍余分に打つ感じ。多くの場合は良性で、健康な人にもよく見られます。ただし、頻繁に起きる場合や症状(動悸・めまい)がある場合は受診を。
左軸偏位・右軸偏位
心臓の電気軸が左または右に傾いている状態です。
左軸偏位は高血圧や心臓の基礎疾患によることが多く、それ自体がすぐに危険というわけではありませんが、背景にある原因を確認することが大切です。
右軸偏位は痩せ型の方や、肺に関わる疾患がある方に見られることがあります。
どちらも経過観察となることが多いですが、初めて指摘された場合は一度受診して確認しておくと安心です。
完全右脚ブロック
電気信号が右の心室に伝わる経路が遮断されている状態。先天的なものが多く、心臓機能に問題ない方が大半です。経過観察となることがほとんど。
ST変化・ST低下
心臓の筋肉への血流が不足しているサインの可能性があります。狭心症や心筋梗塞に関わることもあり、速やかに救急対応が必要なケースもある所見です。この結果が出たら、自己判断せず医療機関にすぐ相談してください。
心房細動
心臓の上の部屋(心房)が細かく震えている状態。脳梗塞のリスクと関係するため、必ず専門医を受診してください。
💡 健診センターで見てきたこと
「毎年同じ所見が出るんですよ。もう慣れちゃって」
そう笑いながら話してくれる方に、私はいつも「毎年同じ、は悪い意味でも大切なサインですよ」とお伝えします。
慢性的な不整脈は、ある日突然「悪化」することがあります。「毎年同じだから大丈夫」ではなく、「毎年変化がないか確認している」という姿勢が大切です。
一方で、「去年は正常だったのに今年は異常が出た」という方には、必ず早めに専門科への受診をすすめています。心臓の状態は変わりますから。

⚠️ 「要再検査」と書いてあったら
健診の心電図は「スクリーニング(ふるい分け)」です。
異常が出たからといって病気が確定したわけではなく、「もう少し詳しく調べましょう」というサインです。
再検査で行われるのは——
- ホルター心電図(24時間心電図を記録)
- 心臓エコー(心臓の形・動きを確認)
- 運動負荷心電図(運動しながら心電図を取る)
などが多いです。「また検査か…」と思わず、ちゃんと行ってくださいね。早期発見で救われる命があります。

❓ よくある質問
Q. 検査中に「もう少し動かないで」と言われたのですが? A. ちょっとした体の動きや筋肉の緊張でもノイズが入ります。リラックスして横になっていただくと、きれいな波形が取れます😊
Q. 緊張すると心電図に出ますか? A. 緊張すると心拍数が上がることはありますが、それ自体は「異常」にはなりません。ただし、緊張で不整脈が出やすい方もいるので、「緊張していました」と伝えると参考になることもあります。
ももからのメッセージ🍑
「最近、階段を上ったあとに少し息苦しくて。年のせいかな?」——検査前にそんな言葉を聞くことがあります。
年のせいの可能性もあります。でも洞性頻脈や心不全、冠動脈の虚血サインである可能性も十分にあり得ます。だからこそ、心電図の結果はとても大切です。
「異常あり」の結果は怖いかもしれませんが、体が出してくれたサインです。「なんでもないとは思うけど、念のため」——その一歩が、大きな病気を防ぐことにつながります🌸
※当ブログの情報は一般的な情報提供を目的としており、医療行為・個別の診断に代わるものではありません。気になる症状や検査結果については、必ず医療機関にご相談ください。
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